性交可能な体躯に達してる女が3人いてその内2人は誰かの身体を借りないと姿を現せない霊体なのに、その霊体を相手に理性を吹っ飛ばして盛る姿を晒してしまったナルホド君の屈辱も察するに余りあるけれど、生身の身体を持った男が3人いながら好きな人に「だけ」抱いてもらえなかったマヨイちゃんが可哀想で可哀想で…。
唯一本人として存在してた好きな子が狂う瞬間。ほんの少し前なら絶対にそんな事をしなかったのに自分の意思で他の男に跨る好きな子を目の当たりにした瞬間。ナルホド君の絶望が手に取るようです。
でもどの光景よりもナルホド君の中に焼き付いてしまったのは、狂う瞬間の「ごめんね」なんでしょうね。
手遅れだと悟った時のやり場のない気持ちを思うと、もう…。
ゴドマヨナルのシーンにしても、マヨイちゃんがやってしまった事、ゴドーさんは物理的に抵抗が不可能だったと理屈では分かっても、まともな状態じゃないと分かってて寝取った。レイプじゃなく好きな子が他の男とセックスしてたという事実に、ゴドーさんには怒りを越して殺意すら感じたと思うけど、自分の方が先に相手の恋人に手を出してしまっている以上何も言えなくて…。
そもそも自分が千尋さんとヤらなきゃマヨイちゃんは狂わなかったのだから、全ては自分のせいだと思わざるを得ないでしょうね。
色々な人の想いが交錯して読み応えがある作品でした。
他にもまだまだ未読の作品があるので楽しんで来ます。